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携帯小説と夢

きららの携帯メール小説、先月久しぶりに投稿したら、最終選考で落とされました。
その程度の作品だったので結果には納得ですが、特筆すべきは「最終選考で落とされたのはこれが初体験」ってことでしょうか。
これまでは、選考にも引っかからず無惨に落とされるか、佳作や月間賞などを頂いてしまうかのいずれかだったので、実は最終選考には残ってその後落選というのは初めてのパターン。
これで、落選、最終選考落ち、佳作、月間賞、月間賞ダブル受賞、グランプリと一通りの経験をコンプリートできました。ガッツポーズ。



さて、他に話題もあるようなないような感じですんで、先日見た夢のことでも書いてみましょうかね。

何やら、怪しげな宗教団体の施設を見学することになって、建物の中に入るんです。
病院みたいな建物で、部屋がいっぱいあるんですが、不思議なことに廊下に矢印がびっしりと書いてあります。
どうやら、廊下を歩く時は必ず矢印に沿って歩かなければならないらしいのです。
施設の職員に尋ねると、「こうやって、人と人が衝突することを避けているのだ」とのことでした。

実際、試しに矢印に逆行してみると、次々と通行人にぶつかってしまいます。
面白いシステムだな、と思いながら歩いていると、ある部屋から矢印が何本も出ているのに気がつきます。
しかし、その部屋に入る方向の矢印は一本もありません。つまり、誰も入ることができないのに、そこから人が出て行くというちょっと不思議な部屋なのです。
興味を持った僕は、特別に頼み込んで部屋の中に入らせてもらうことにしました。
中には、一人の女性が住んでいました。もう何年もここで暮らしていて、外には出ていないそうです。
「ここの部屋に人が入ることはないのですか」
「ええ、普段は誰も入ってきません」
「でも、外に出る矢印はありますね」
「ええ、幽霊が外に出て行くのです」
「幽霊?」
「はい、ここは幽霊を生産するための部屋ですから」
「それは姿のあるものですか?」
「いいえ、幽霊は目には見えません」
「この部屋で作られて外に出て行った幽霊は、その後どうなるんです?」
「そのまま消えてなくなってしまう幽霊もいれば、実体を獲得してこの建物の中で暮らし始め
る幽霊もいます」

少々不気味な話だな、と思いながら僕は部屋を後にしました。
その後もしばらく見学を続け、最後に施設の管理者という人とお話をすることになりました。
「今日はいかがでしたか?」
「進む方向が矢印で示されているのが興味深いですね。一つ、矢印が一方的に外に向かっている部屋がありましたね」
「ええ」
「あの部屋では幽霊を作っている、という話でしたが」
「ああ、それはですね、実は幽霊というのは信者の情報なのです」

詳しく話を聞くと、あの部屋は信者の個人情報の入ったファイルを管理する場所である、とのことでした。
そして彼女は、信者のファイルを見て、その中から施設で職員として採用すべき人材の候補をピックアップするという仕事をしているそうです。
つまり、彼女が選んだ信者の情報が、あの部屋から発信されて幹部のもとへ届く、ということだったのです。
彼女がピックアップした信者のうち、幹部や信者本人の意向が合えば職員として採用され施設で暮らし始め、合わなければ話は消えて、その情報も始めから外に出なかったのと同じことになる。

「消える幽霊もいれば、実体を獲得する幽霊もいる」という彼女の話とも合致します。

要するに「幽霊」とは、実体を持たない個人個人の情報のみが部屋から出て行く様を呼称しているのだ、ということですね。


僕は、以上の説明をうけて「なるほどな」と納得をして、まあそれで大体夢は終わったわけですけど、いや変な夢ですね。
こうやって不可思議な話が出てきて、それに対して少々不自然なところはあってもそれなりに筋の通った説明が与えられ、それに対して「なるほどお、そういうことか」と納得し驚いている。
それが全て、自分の脳内でのみ生じている、というのがたまらなく変てこで、なんか面白いと思います。
by cos_ary | 2006-11-02 00:54 | 日記


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