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「安達ヶ原の鬼密室」

久しぶりに、本格ミステリを読みました。
歌野晶午さん「安達ヶ原の鬼密室」です。

終戦間際の陸の孤島。
鬼の伝説がある古い屋敷で、密室の中次々と人が死んでいく。
という、なんとも直球な内容。



ところが、この本は少し変わっていて、本編の「安達ヶ原の鬼密室」の他に、短編が一本、中編が一本それぞれ収められています。
「こうへいくんとナノレンジャーきゅうしゅつだいさくせん」
「The Ripper with Edouard」
子供がおもちゃをなくして、それを取り返そうとがんばる話。
アメリカで起きた連続猟奇殺人の話。
それが鬼密室とどういう関係があるのか、というのが見所になっています。



本当に純粋なミステリで、謎解きの楽しさを味わうのにとても良い作品でした。
ミステリのためだけに小説を書いているようなストイックさがあります。
by cos_ary | 2006-02-13 11:57 | 読書


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